一霊を救うことは、生ける万人を救うより、其の功徳は大である。
昔から生まれて間もなく亡くなる不幸な子供はたくさんおりました。また貧しさ故犠牲になって命絶える子供も決して少なくありませんでした。 お地蔵様は六道衆生の不幸を慈しまれる仏様でございます。 親達は天寿を全うする事のできない子供達を哀しんでお地蔵さまをお祀りし、そのご供養をお願いしたのです。また近頃は親の都合で命を絶たれる子供がおります。そこにどんな事情があったとしても、一つの命が絶たれるのは生命への冒涜であることは否定できません。 しかし願わずして不幸な境遇に遭うこともありましょう。そのような時、親達はその小さな生命への思いを捨ててはなりません。お地蔵様は慈しみのお姿でその子供たちをしっかりと抱いて下さるに違いありません。